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男性の方

前立腺は、男性だけにある臓器で生殖器の一つです。
加齢とともに前立腺が大きくなると、前立腺の中心を通っている尿道が押しつぶされ、
「尿の勢いが弱い」や「トイレの回数が多い」などの症状が出てきます。
泌尿器科では、この前立腺をはじめとする男性の泌尿器・生殖器に関する病気の診断・治療も行います。

男性の方へ

男性特有の主な疾患

男性ならではの泌尿器・性器の疾患をご紹介します

前立腺肥大症

前立腺肥大症 一般的に男性は、年をとってくると、若い頃に比べて尿が出にくくなります。その原因として最も多いのが、前立腺肥大症です。40代で症状が出始め、50代で30-40%、70代以上では80%近い男性に前立腺肥大症の傾向があると言われています。

症状

40歳代から、男性ホルモンの低下の影響で少しずつ前立腺が肥大し、中を通っている尿道が圧迫され、尿の通り道が狭くなります。そのため、膀胱に溜まった尿がうまく排出できず、様々な症状が出てきます。

前立腺肥大症
  • 尿が出るまでに時間がかかる(60秒近い)
  • 尿に勢いがない、キレが悪い
  • 残尿感がある
  • 昼・夜中問わず、何度も尿意をもよおす
検査

当院では、以下のような検査を行います。
いずれも痛みを伴うものではありませんので、ご安心ください。

尿流量測定
排尿時間や尿の勢いを測定します。検査機器について→
超音波検査
前立腺の大きさや形状、残尿量を確認します。検査機器について→
血液検査
前立腺がんではないか、PSA検査を行います。
治療

基本的に、前立腺による尿道の圧迫を減らす薬による治療を行います。
重度の場合や薬による改善・効果が見られない場合は、手術療法を行う専門医療機関をご紹介いたします。

【主な薬物療法】
α遮断薬
前立腺や尿道の筋肉を緩め、リラックスさせることにより、症状を改善させます。
抗男性ホルモン剤
男性ホルモンの働きを抑えることで前立腺を縮小させ、排尿状態を改善させます。

前立腺炎

前立腺に炎症を起こした状態で、排尿痛・残尿感・下腹部の違和感などの症状がでます。急性と慢性があり、急性の場合には細菌が原因となるため、化膿し高熱を伴います。慢性のものは、デスクワーク・運転など座位が多い仕事の方に多くみられます。前立腺肥大などによる排尿障害も原因となる場合があります。

症状

前立腺炎には、急性と慢性で症状や経過が大きく異なります。
また、慢性のうちでも細菌の感染によるものと、細菌が原因と特定できないものに分かれます。

急性前立腺炎
尿道から侵入した細菌が、尿道の奥にある前立腺に感染した状態です。炎症のために前立腺が充血して腫れあがり、発熱や痛みを伴うことが多くあります。
体力が弱っているときに起きやすくなります。
細菌性慢性前立腺炎
頻尿、残尿感、会陰部(外陰部と肛門の間)の不快感や排尿困難が生じます。急性前立腺炎との違いは、症状が比較的おだやかで、発熱が伴わないことです。
非細菌性慢性前立腺炎
会陰部の不快感・排尿時や排尿後の痛み・射精時射精後の痛み・精液に血が混じるなどさまざまな症状があり、その程度もさまざまです。年齢は20~40代の若い世代に多くみられます。
検査

当院では、以下のような検査を行います。
急性のものは検査で確認できますが、慢性のものは検査で見分けることは難しいとされています。

尿検査
細菌感染の有無を調べます。検査機器について→
超音波検査
前立腺の大きさや形状を確認します。検査機器について→
治療

細菌性のものは、主に抗菌剤(飲み薬)で治療します。
非細菌性のものは、原因が明らかにならないものが多いため、患者さんのライフスタイルを中心とした生活習慣の改善などを行いながら、症状や経過を観察し、症状の改善に努めます。

前立腺がん

加齢とともにその発症率が上昇し、80代では50%に前立腺がんがあるといわれています。
前立腺がんは比較的進行がゆるやかで、男性ホルモンががんの増殖を促していると考えられています。そのため、男性ホルモンの作用をコントロールすることで、前立腺がんの進行を抑えることができるとされています。

症状

一般的には無症状であり、症状が出た場合にも前立腺肥大とよく似ています。
尿の勢いが悪い、切れが悪い、残尿感などの排尿障害などが起こりますが、これらの症状だけでは良性、悪性の区別はできません。進行すると、血尿や骨転移による腰痛などが起こります。

検査

PSA(前立腺腫瘍マーカー)が特に有効で、採血(血液検査)で早期発見できます。
PSA検査で前立腺がんが疑われる場合、前立腺の組織を採取してがんの有無を調べます。

前立腺がん検査について →
治療

治療法には、ホルモン療法、手術療法、放射線療法、化学療法などがあります。
がんの発生部位や患者さんの年齢・状態などのさまざまな状況を総合的に判断したうえで、適した専門医療機関をご紹介します。

ED(男性機能障害)

Erectile Dysfunctionとは勃起障害のことです。
生活習慣病や過労が原因のことも多く、カウンセリングや内服薬で治療が可能な病気の一つです。

原因

原因としては、以下のものが挙げられます。
主に、心因性のものが大部分となります。

機能性
心因性といわれ、緊張や自信喪失など心の問題に起因します。
器質性
神経や血管に障害がある状態で、糖尿病などが原因となる場合があります。
検査

・まずは問診、カウンセリングをします。
・糖尿病などの有無を確認する血液検査、ホルモンの働きを確認する検査を行います。

治療

患者さんの症状やご希望にあわせたお薬を処方いたします。

LOH症候群(男性更年期)

LOHとは、Late-onset hypogonadism(加齢男性性腺機能低下症候群)の略であり、男性更年期ともいわれます。
男性ホルモンの低下にともない、倦怠感や気力の低下、うつ症状、性機能低下など、さまざまな症状が起こります。

症状

筋力の衰えといった体力の低下や、性欲の減少などの男性機能の低下だけではなく
男性の更年期症状は女性の更年期に比べて身体症状よりも精神症状の方が多くみられることも特徴の一つです。

  • 性欲が低下した、勃起力が弱くなった
  • 元気がなくなってきた、やる気がなくなってきた
  • 毎日が楽しいと思うことが少なくなった、怒りっぽくなった
  • 運動能力(筋力)が低下した、発汗やほてりがある
検査

・まずは問診、カウンセリングをします。
・採血による、男性ホルモンの測定およびPSA検査を行います。
・超音波検査により、前立腺肥大の有無を確認します。

治療

当院では、男性ホルモン(テストステロン)の注射による男性ホルモン補充療法を行います。
その他、精神安定剤(選抗うつ剤や睡眠薬など)を使って治療する場合もあります。